2016年発売「Food Fortunes」というカードの紹介です。料理やドリンクを題材にした78枚組のデッキで、タロットとしての使用も不可能ではありません…たぶん。
絵柄紹介
大アルカナ
大アルカナは「TRUMPS」と呼ばれ、全世界共通の料理・食材が描かれています。
小アルカナ
小アルカナにはタロット同様4つのスートがあり、それぞれエース、コートカードを含む14枚で構成されています。コートカードはライダー版タロット同様にKing、Queen、Knight、Pageです。
各スートは以下のように説明されています。
Sides:お好みで選べる品々
Sweets:どんな大食いもメロメロにするスイーツ
Drinks:食事中に胸がつかえるのを防ぐ
概要・特徴
コンセプトとしては、今晩のメニューを宇宙に決めてもらおう!というカードみたいです(笑)。
外箱にも解説書にも、どこにも「タロット」の文字はありませんが、どうみてもタロット風です。自分なりにルールを作ってタロットの意味を当てはめれば、タロットまたはオラクルカードとして楽めます。
著者はJosh LaFayette氏、サイズは実寸で70 x 121 mm。一般的と言われるRider Waite版通常サイズとほぼ同じです。
付属の解説書はジョークが満載なのですが、ちゃんとスプレッドも紹介されています。例えば
・3枚引き:1枚目の料理は今日は食べるのやめろ、2~3枚目は今日のメニュー。
・6枚引き:このスプレッドは真の大食いだけやってよし。
小アルカナの各スートの概要についても、解説書でもっともらしい記述をしており笑えます。例えば
通常のタロットの各スートに対応させてもよし、素直に今晩のメニュー選びに使ってもよし、オラクルカードとして使ってもよし。ちなみに通常のタロットの「Cups」には「Drinks」を当てはめる人は多いと思いますが、私は「Sweets」のほうが近い印象を持ちました。(いや、真面目に考えること自体ナンセンスかも。)
また、カード名が固有の料理名ではなく、料理ジャンルになっているため解釈の幅が出せるので、タロットというよりはオラクルカード向きと感じます。たとえばチーズの絵が描かれたカードには「熟成されたやつ(The Aged One)」、ホットケーキは「山積み(The Stack)」、にんじんは「根っこ(The Root)」と書いてあります。ほら、リーディングのイメージが沸いてきませんか(笑)。このように自分で自由に解釈して遊ぶと楽しめそうです。
ちなみに、各カードの具体的な料理名は付属の解説書のほうに載っています。
使用感
気に入ったところ
ユニークなところ。タロットをパロディにしているところ。私はこういう遊び心は好きです。ラーメンや寿司など、いちおう和食(?)ぽいメニューもありますが少ないです。
イマイチなところ
紙質は薄くペラペラですが、まぁ唯一無二のデッキですから紙質などどうでも良いか…。
せっかくタロット風にしているのだから、背景画や画面構成をもう少し近づけて欲しかった、とも思いますがそこは遊びと割り切りましょう。ウェイト版タロットに近い構図の絵柄も何枚かありますが、数は少なめです。その辺は使う側が自由に解釈して遊ぶのがよいと思います。
海外の方々のレビューで、「小アルカナのスートが分からない、使いモノにならない」という低評価の感想を見かけますが、解説書のおふざけっぷりを見る限り、タロットとして真剣に向き合うよりもとにかく割り切るのが楽しむコツです(笑)
購入場所
2021年初頭現在、ネットショップで普通に手に入りました。入手が困難なわけでもないのに、動画サイトでもほとんど見かけません。まぁ、そうでしょうね(笑)。
おわりに
動画も作ってみましたので、よろしければご覧ください!